【第2回】照明について

前回に引き続き、
第2回目の照明についてお話ししたいと思います。

今回は『素材感を引き立てる間接照明』について
詳しくお話しできればと思います。

\ 光と影が"空間の表情"をつくる /

間接照明の最大の魅力の一つは、光を「面」に当てることで、
その面の素材感、質感、そして陰影を際立たせ、
空間に深みと高級感を与えることができます。

■ 壁面やニッチをライトアップしてインテリアのアクセントに

壁面やニッチ(壁のくぼみを利用した飾り棚)をライトアップすると、
単なる装飾ではなく、空間に視線を集める「主役」を作り出し、
インテリアのグレードが一気に上がります。

ニッチに光を当てると、壁の奥行きを利用するため、
圧迫感がなく、ライトアップと素材の組み合わせで
アートギャラリーのような特別な空間を演出できます。
また当てるライトによっても雰囲気が変わります。

◎ミニダウンライト
ニッチの天井部分に埋め込むと、光が上からまっすぐ降り注ぎ、
飾られたオブジェや花瓶にシャープな光と影のコントラストを生み出し、
立体感を際立たせます。
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◎LEDテープライト
ニッチの最上部または最下部の奥に隠して設置することにより
光源が見えず、ニッチの壁全体が均一に柔らかく
発光しているような間接光の演出になります。
ニッチの奥行き感を強調し、広がりを感じさせます。
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◎スポットライト
ニッチの近くの天井に取り付けたライティングレールから光を当てます。
角度を自由に調整できるため、
特定のコレクションやアート作品にピンポイントで光を当て、
視線を集めることができます。

ニッチのような部分的なライトアップだけでなく、
壁面全体をライトアップさせると空間のムードをつくることができます。

天井の造作(幕板)やカーテンボックスの中に照明を仕込み、
光を壁面へ向けて下向きに照射させると、
壁全体に光のグラデーションが生まれ、
空間の奥行きと広がりを演出します。
壁の素材感(塗り壁など)を最大限に引き立てます。

もちろんニッチ同様にアートを主役にするピクチャーライトは
美術館やギャラリーのようにアート作品を際立たせ
キャンバスの凹凸や質感、色彩が照明によって強調され、
アートが空間の視覚的な中心になります。
また当てるライトを大きな絵画の両脇に、
デザイン性の高いブラケットライトを左右対称に設置します。
クラシカルでホテルのようなラグジュアリーな
空間を演出できます。

■ 無垢材の梁や天井を照らし、素材の質感を強調

間接照明で光を反射させる壁や天井の素材にこだわると
単なる「明るさ」以上の、情緒的で洗練された空間をつくり上げることができます。
それぞれの素材と相性についてお伝えしていきたいと思います。

塗り壁(漆喰・珪藻土)
◎ 最適(光を均一に拡散)
手仕事の有機的な凹凸が、
間接光の柔らかなグラデーションによって美しく強調されます。
自然素材の温かみと高級感が際立ちます。
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凹凸のある壁紙
◎ 非常に効果的
光が当たると、壁紙の繊細なテクスチャーが濃い陰影となって浮かび上がり、
平坦な壁では得られない立体感と奥行きを生み出します。

木材(無垢材・羽目板)
◎ 非常に効果的(木の節や木目を強調)
木の自然な風合いや木目が、光と影のコントラストで引き立てられます。
特に、アップライトで斜めから照らすと、
温もりと安心感のある山小屋のような雰囲気に。

石材・タイル
〇 高級感を演出
石やタイルの硬質な質感と表面のわずかな凹凸が際立ち、
ホテルライクな重厚感や洗練されたモダンな印象を与えます。
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カーテン・ブラインド
〇 柔らかく光を拡散
壁際の間接照明(コーニス照明)で厚手のカーテンやブラインドを照らすと、
それが巨大な光の拡散面となり、空間全体を均一で柔らかな光で包み込みます。

当てる光の角度にも意識すると壁の素材と光を最大限に活かせます。
光源を壁から少し離し、光が斜めに当たるように配置することで
凹凸の影が強調され、素材のテクスチャーが視覚的に際立ちます。


■ 足元や階段に仕込むことで安全性と雰囲気を両立

足元や階段の照明は、住宅の中でも特に安全性と
デザイン性(雰囲気)の両立が求められる場所です。
光源を隠して間接的に足元を照らすことで、
安全な視界を確保しつつ、目に優しいリラックスできる空間を演出できます。
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安全性と雰囲気を両立させるための具体的な手法とポイントをご紹介します。

ステップライト(壁埋め込み型)
【安全性】 段差の手前と奥に影ができにくく、足元を直接照らして段差を明確にします。
【雰囲気】 目線より低いため眩しさがなく、光のラインがモダンな印象を与えます。

蹴込み(けこみ)板の裏
【安全性】 各段の下側から光が広がり、踏板(足を乗せる面)の
境界線を際立たせ、滑り止めのような視覚効果を生みます。
【雰囲気】 階段全体が浮き上がっているような浮遊感と高級感を演出します。

手すりの裏
【安全性】 手すりの機能を損なわず、光が壁に反射して階段全体の明るさを確保します。
【雰囲気】 光源が完全に隠れるため、壁自体が発光しているような間接的な光で落ち着いた空間を作ります。

ブラケットライト(間接光タイプ)
【安全性】 上部からの光で全体を照らしつつ、光が壁に沿って広がるため、
影ができすぎず均一な明るさを保ちます。
【雰囲気】 視覚的なアクセントとなり、壁の素材感を強調します。

手軽に始められるものもあるかとおもいますので、
是非参考にしてみてください^^b

次回は『エコ+快適を叶える最新照明』についてお話ししていきたいと思います。
次回で最後となりますが、お楽しみにお待ちください。

家のことでお悩みの方や、リフォーム・新築をご検討中の方は、
どうぞお気軽に、シバタ工務店にご相談くださいませ。

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